2007年5月21日月曜日

ターボリナックスのInfiniTalk

ターボリナックスがAsteriskベースのIP-PBXソフトウェア InfiniTalk を2007年6月にリリースする。
http://www.turbolinux.co.jp/infinitalk/

・ Turbolinux 10 server 41,790円
・ Turbolinux 10 server x64 edition 62,790円
・ InfiniTalk (10ユーザーライセンス) 198,000円
・ IP電話IP NETPHONE S 37,800円 (InfiniTalkカタログに記載の価格)
・ InfiniTalk IIVR+ (外線1チャネル) 48,000円

オプションのIVRは除いたとして、基本セットに電話機10台、サーバー込みで100万円を切る値段になるようだ。サポートをどこまで受けるかや、外線のインターフェースをどうするか、またIVR等のオプションによってさらに追加コストが発生することになる。Turbolinuxは従来の3分の1の導入コストを謳っている。 NTTデータが発表した astima VS-1601AS はオープン価格との事なので価格の比較はできなかったが、そのサービスの提供の仕方の違いが非常に興味深かった。方や、元々フリーなLinuxサーバーを販売してきた会社らしく、フリーなAsteriskも同様な思想で販売しようとしている、方やNTTグループ企業らしい組み込みパッケージでの販売となっているようだ。

この界隈には疎いので所詮Webで拾える程度の情報しか得られないが、ユーザー数をライセンス契約で区切ったり、オプショナルな機能に課金したりするTurbolinuxの手法は少々旧態依然としたものにも見える。あえて言うなら従来のPBX主装置の販売形態と大差なく、価格での差異化のみに焦点を当て過ぎてしまうのではないかという危惧を感じるのだ。ビジネスとしてAsteriskを扱う際、どのように利益を確保するのか、TurbolinuxとNTTデータの答えの差異の行く末はもう少し見守る必要がありそうだ。

Asterisk製品は今後ますます中小規模オフィスのPBX市場を席巻することになるだろう。既存のPBXベンダーの中にはすでに小規模システムの販売をやめてしまった所もある。利益率の大きい大規模システムにフォーカスして無理な価格競争を避けたいというのが本音だろう。Asteriskが大規模導入に十分耐えられるようになるにはまだ時間がかかると私は見ているが、しかし着実にその適応範囲を伸ばしてくるのは間違いない。その時までにPBXベンダーのうちの何社がそれに対抗しうる施策を得られるのだろうか?

報道へのリンク

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0705/15/news069.html
http://japan.zdnet.com/oss/story/0,3800075264,20348891,00.htm

http://japan.cnet.com/release/story/0,3800075553,00018112p,00.htm
InfiniTalkでダイレクトマーケティング。いろいろな展開を考えているようだ。